太平洋フェリーを使った一人旅でよくある悩みが「個室をひとりで取るまでもないけど雑魚寝は嫌だ…」というものです。
フェリー旅が初めてだと、寝台で一番ランクの高い「S寝台」ってどれぐらい快適なの?荷物盗難の心配は?と不安なことだらけですよね。
この記事では私が苫小牧〜名古屋間の一人旅で太平洋フェリー「いしかり」に乗った体験をもとに、S寝台とはどんなもんなのか?を徹底解説します!
女性の一人旅にS寝台はアリなのか?!という疑問も解決します!
(結論から言うと、私のように図太く旅慣れしている人なら大アリです^^b)
関連記事: 個室の1等船室のレポートはこちら↓
そもそもS寝台ってなに?
太平洋フェリー初心者で、「客室のランクいろいろあるけど結局どれがいいの?」という人にかんたんに解説します。
太平洋フェリーの苫小牧~名古屋間を運行している主要な船は「きそ」「いしかり」です。
私が乗ったのはいしかりなので、この記事ではいしかりについて説明します。
(が、公式サイトを見る限りは「きそ」もほとんど一緒な気がします)
(きたかみは他の2船より1割ほど小さいため、そもそもS寝台がありません)
【値段】S寝台は早割なら7,200円で苫小牧⇔名古屋の移動が可能!!!
まず、太平洋フェリー「いしかり」には
- ロイヤルスイート
- スイート
- セミスイート
- 特等
- 1等アウトサイド
- 1等インサイド
- S寝台
- B寝台
- 2等
の9つの客室ランクがあります。
S寝台は苫小牧⇔名古屋だと14,400円です。
※A期間(※年末年始、GW、夏休み以外の通常期)
さらに、「早割」を使うとなんと7,200円にまで下がるのです!!
「早割」はご乗船日の28日前までの予約・購入で、最大で50%OFFになるおトクな運賃です。
引用:早割|運賃・お得なプラン|太平洋フェリー
最大割引率である50%の対象はS寝台までなので、S寝台は50%オフです。
早割はインターネット予約限定ですが、このブログを読んでいる人はインターネット申し込みする気マンマンでしょうから、絶対に早割を使うべきです。
旅行の1ヶ月前には申込みを完了させましょう!
約35時間(丸1.45日)かかるとはいえ、名古屋・北海道間が7,200円で移動できるのはオイシイです!!
S寝台の概要とスペック
次は部屋の中身です。
S寝台は16人ぐらいの相部屋でした。
大部屋内の個室を一言で言うと「カプセルホテルを縦に2つ重ねてぶち抜いた感じ」です。
大部屋に入るとこのように個室が並んでいて、個室はかわいい緑のロールスクリーンを下ろせるようになってます。
通路は狭め。
中に入ると、やはり少々狭さを感じます。
でもA寝台との違いである「高さ」があるので、狭いところが好きな人なら全然気にならないレベルです。
あと、中で立てる高さなので、着替えが楽!!!
これは女性の一人旅には特におすすめできるポイントです。
B寝台はふつうのカプセルなので中で立てず、着替えるのが大変です…
S寝台とB寝台では早割で750円、通常でも1500円しか違わないので、特に苫小牧 ⇔名古屋の長旅をする人はS寝台にしておくことを強くおすすめします。
私はS寝台にしてほんとよかったと思っている。
では部屋の中をみてみましょう。
足元の上の部分にはテレビが付いています。
このテレビ、衛星の電波で受信しているため、画質はわりと荒めです。
そもそもどうしても見たい番組が特になかったのと、ニュースなどのみんな見たい番組は共用スペースで大きなテレビでやっていたのでそちらを見ました。
テレビの反対側、ベッドの頭の上にはライトとコンセント、小さな網棚、テレビのリモコンがあります。
ハンガーも1個だけあるよ。もっと欲しい人は持参しよう。
コンセントについては次の次の章で詳しく説明しますが、1個しかないです。
鍵はかかるの?
寝台クラスで一番気になるのが鍵問題だと思います。
結論から言うと、
- 大部屋の入り口には鍵がある(カードキー)
- 個室の入り口には鍵はない(ロールスクリーンだけ)
です。
この時点で「個室単位で鍵がないと絶対イヤ!!」という人はS寝台にしてはいけません。
個室の最低ランクである1等インサイドの早割は10,800円。
S寝台に3,600円足せば乗れます。飲み会1回分がまんしてランクアップしましょう。
大部屋の入り口に鍵があれば十分!という人は、貴重品の管理だけしっかりしましょう。
起きているときは貴重品は持ち歩き、寝るときはテレビの上のスペースに置くと良いと思います。
なお、船内にもコインロッカーが備え付けられているので、トランクなどの大きい荷物を預けたい場合はそちらへ。
ただしコインロッカーの数はそこまで多くないです。
そのため、大きい荷物を預けたい場合は乗船中に使わない荷物だけを別にまとめておいて、乗船後すぐにロッカーへ預けて必要最小限の荷物だけをS寝台に持ち込むのがおすすめです。
大きな荷物はどうすればいい?
今回私はスキー・スノボ旅行の帰りだったので荷物盛りだくさんでした。
スーツケースを持っている人は「S寝台ってスーツケース持ち込めるの?!」と心配でしょう。
S寝台のベッドの下には大きな荷物を入れられるスペースがあります。
私のスーツケースはH65×W46×D25cm、59リットルで4~5泊用のやつです。
正確に測ってないですが、短辺30cm以上あるスーツケースはちょっと怪しいかもれない。
とりあえず25cmなら大丈夫でした。
それ以外の辺については十分余裕があります。
おみやげもすっぽり入っちゃった!\(^o^)/
なお、当然ですがこのスペースは鍵もなくフルオープンです。
大部屋の入り口に鍵があるとはいえ、同じ大部屋に悪さをする人がいないとも言えないので注意はしましょう。
万が一盗難に遭っても泣かないものしか入れておかないようにするのが一番です。
(洋服・おみやげとか、また買えば良いもの)
なお、フェリーのカウンターに貴重品預かりサービスがあるのですが、ここは紙封筒に入る量しか預かってくれません。
船内の有料コインロッカーは私のスーツケースぐらいなら入りそうだったのですが、特に貴重品も入ってないし、ロッカー開け閉めのたびに300円払うほどでもないなーと思ったので普通にベッド下に入れておきました。
その際、スーツケースの鍵はちゃんとしめて、鍵を目立つように外側に向けて収納する…ぐらいの工夫はしました。
船内滞在中は絶対使わないパソコンとかを持ってる人はコインロッカーに入れましょう!
ちなみにB寝台を覗いたところ、普通の小さなカプセルホテル形式でした。
なので大きなキャリーケースを入れるようなスペースはありません。
大きな荷物がある人はロッカーに預けるか、S寝台以上を選ぶのが良さそうです。
コンセントはある?いくつ?
スマホとか暇つぶしの携帯ゲーム機とか、充電したいものを持ち込むフェリーではコンセントの有無は死活問題ですよね。
いしかりのS寝台の個室にはコンセントはライトの下に1つあり、下向きに生えています。
スマホとパソコン、スマホとゲーム機など2つ以上の電子機器を充電したい人は、分岐できる電源タップを持っていくべき。(こういうの↓)
- コンセントが下向き
- 壁とコンセントの間にあまり距離がない
ことから、↑に貼ったような薄型のものを持っていくことを強くおすすめします。
また、先述の通りこの個室部分に鍵はかからないので、充電中に不在にするなら万が一盗難に遭っても泣かないようなものだけ充電しておくようにしましょう。
(いつ捨ててもいいモバイルバッテリーとか)
すべては自己責任です。
そのほかS寝台の注意点は?
いしかりで普段過ごせるフロアは5~7デッキです。
上から7,6,5なので、S寝台がある5デッキは一番下です。
私の体感ですが、6デッキの窓際共用スペースでのんびりしてるときよりも、5デッキのS寝台に戻ったあとのほうが揺れを強く感じました。
ふつうは階層が下になればなるほど揺れないらしいんですが、S寝台はインサイドで外の景色が見えないこともあって、揺れを強く感じました。=つまり、酔います!
船酔いしがちな人は、眠くなるまでは外の景色がよく見える上階のラウンジなどで過ごし、寝るときだけS寝台の部屋に戻るのが良いでしょう。
あと酔い止めは船内で売ってないので、酔わない自信がある人も買ってから乗船したほうが良いと思います。
↑トラベルミンが効いてくれたおかげでなんとか乗り切れた。ありがとうトラベルミン ありがとうエーザイ
↓関連記事:フェリーターミナルでの酔い止め販売情報↓
【まとめ】S寝台のメリット・デメリットを復習
最後にS寝台にすべきかどうかを判断するためのまとめとして、メリット・デメリットを改めてまとめます。
メリット
- 寝台で一番安い(A期間で早割使えれば7,200円で苫小牧⇔名古屋の移動が可能!!)
- 部屋の中で立てる高さがある。着替えらくちん
- テレビがある(B寝台以下にはない)
- ロールスクリーンがあるので個室感は結構ある
- ベッドの下にスーツケースが置ける
デメリット
- 個室よりは狭い(当然)
- 個室に鍵がかからない=大きい荷物は盗られても泣かない覚悟が必要
- 外が見えない=酔うかも
といったところでしょうか。
旅慣れてる人なら「最強クラスのカプセルホテルなのに、寝てるだけで、格安で長距離移動までできちゃう」という意味で、コスパは最強だと思います。
来年はS寝台より1つ上のランクの1等客室(インサイド)を狙いたいですが、多分一人で個室はあんまり意味ないから(スーツケース盗難リスクも日本じゃそんなにないだろうし、なにより2人部屋1人で使うのさみしいしw)、きっと再来年はS寝台に戻ってくるんだと思います…(ノ∀`)
→1等に乗ってみたらめちゃくちゃ良かったです!!!
関連記事: 個室の1等船室のレポートはこちら↓
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